With Any Music Logs

仕事が疲れた時か暇な時に楽器と音楽の事を書いています

Unique Melody Mini Mest レビュー


ご無沙汰しております。
久々に新しいイヤホンを買ったのと、あまりにもレビューがない製品なので書いておこうと思います

冬にFinal A8000を購入してイヤホンは満足していた(音質的には今も満足)のですが、最近コロナ影響で電車の窓が開いているため騒音が前以上にひどく
DD型では遮音性が悪く外音が入ってきてしまいます。
A8000購入時に今まで持っていたイヤホンをほとんど売ってしまったので
遮音性のいいイヤホンを1本買っておこうということで色々探しておりました。

(こんなの無理やり理由つけてるだけですけど。定期的に新しいもの欲しくなるのが沼じゃないですか。)

ポタオデ業界も数ヶ月追わないだけで新製品だらけで流行り廃りが激しいですね。
だからこそ楽しいのだと思いますがちゃんと追っている人はお金が大変そうです。 
 
試聴して面白そうな機種はたくさんあったのですが、
今回はあくまでサブ機で予算抑えめ(一般的にはキチガイ価格)の為
Dropなど海外サイトも含めて色々探し3機種まで絞りました。

HUM - Reference Monitor (中古70,000円強)
Lime Ears - Aether R (Drop $999.00)
Unique Melody - Mini Mest (Music Tech $599.00)

あー高い。普通試聴もせず特攻する価格じゃないですね。

できれば見た目もかっこいい Lime Ears Aether R が良かったのですが普通に高いし船便の関係で到着が9月頃予定。
とても待てないので今回は面白そうなUnique Melody Mini Mestに決定しました。

価格は$599.00ですが、Shipping Cost として+$50かかります。
DHL発送でアメリカから日本に2日くらいで届きました。

ケーブルはUM日本版と違い(?) 4 cords silver-plated cooper cable (銀メッキ銅線)で3.5mm と2.5mmを選べました。見た目はハイブリッド線ぽい2種のカラーが違うケーブルで編まれています。
アタッチメントを所持しているので今回は2.5mmを選択。
一点気をつけたいのはコネクタがqdc 2pinなところでしょうか。
オプションは他UM製品と似た様な感じですがこの価格でもしっかりDignis製ポーチが入っていました。作りがしっかりしているので地味に嬉しいです。
 
 シェルは昔のUMぽい見た目のカーボンシェルで独自オープン型BA × 3機 (低1+中1+高1)+ 骨伝導ドライバ × 1機仕様です。
オープン型BAはMirageMaven以降のUM製品に搭載されているやつですね。
メーカーが謳っているダイナミックぽさというのは正直よくわかりませんが…
これ3機に+骨伝導でBA3機のMirageより安いってどうなんでしょう、シェルの差か代理店価格の差かな。

音質について。
視聴環境はN6 ii T01 直挿しでケーブルは純正(銀メッキ銅線)、昔買って残っていたNOBUNAGA LABS 朱雀、
 qdc 2pin → mmcx 変換コネクタでシルバーコートケーブル (3.5mm)の3パターンで試聴してみました。

音量は室内で15/100程度だったのでスマホでも音量はとれそうです。
問題の遮音性は上等。(良かった…)
窓を開けた電車内でも周りの音を気にせず音楽に集中出来ています。

基本的にはBAらしい音で近めの鳴り、バランスはフラットで尖りのない柔らかい音です。ちょっとWestoneぽいかも(?)ですが篭もっている感じはしません。
解像度は曇りも各楽器の被りも少なく良好で特にボーカルが綺麗ですが低音の量感は個人的には十分ですがもう少しキレがほしいところ、あとはシンバル類など金物の表現が雑かなと感じることがあります。
定位もそこそこ良好で奥行きよりは横方向での定位を感じますが、3BAだからか細かい音の定位は多ドラとかに負けると思います。
音場は各音に耳を傾けると3BAらしい狭さなのですが骨伝導ドライバの効果か頭蓋骨全体で鳴っている様な感覚で普通のBA型イヤホンとは異なります。
多ドラの様な情報量で無理やり空間を作るでもなく、
DD型の様な空間を感じられるでもない不思議な感覚です。
頭蓋骨ホール的な。(?)

ケーブルは純正だとちょっとドンシャリ気味で特にハイハットの鳴り方が気になったので Final シルバーコートケーブルに変えてみたらハイハットのハイが気にならなくなった上に空間も広がって良い感じになりました。そこまで高くないのでおすすめです。あと、朱雀は単純にいいところがなくイマイチでした。
 
上位機種 Mestとの主な違いは縦への音場の広がりが少ない、EST非搭載で高域が伸びきらない、解像度が劣る点でしょうか。
その分 Mini Mest はBAのみでシンプルな音になっていると思いますが、骨伝導を搭載することで今までのBA型イヤホンとは一線を画していると思います。普通の3BAだったら狭苦しくておもんな!みたいな音になると思うので骨伝導搭載は個人的に正解だと思いました。

音楽ジャンル的には速度の早いロックよりポップス、ジャズあたりとの相性が良いです。
特にSigur RosKyte、ikkubaru、君島大空の様なポストロック、シティポップには最高です。浮遊感のある音楽と骨伝導の響き方の相性がばっちりです。
ボーカルだけでいえばA8000よりも綺麗なのでアニソンや声優ソングをよく聴かれる方にも良いと思います。こちらの方が良いという方も一定数いるのではないでしょうか。

骨伝導は新しい感覚で面白いですし、音も良いので買って良かったといえる製品でした。
個人的には価格は安いですが同メーカーのMacbethやMirageより好きです。MaverickMavisあたりになるとちょっと考えますが。

正直10万なら色々な選択肢があるので買わないと思いますが、Around 50kであれば全然選択肢には入ります。
5BA+骨伝導とかで作ってくれていたらとても良いものが出来たかもしれない。しらんけど。

色んなオーオタに聴いて評価してもらいたいけどこの状況じゃあ難しいかなあ。  とにかく情報の少ない製品ですので参考になれば嬉しいです。